
6月、鎌倉を厚く覆う梅雨の空。傘を差して窮屈そうに歩く人々をやさしく慰め、夏への入口をしとやかに彩る紫陽花。『七変化』とも呼ばれ、つぼみの緑色から白へ、そして紅や水色へと徐々に色を変える紫陽花を探しに、お気に入りの傘を持って出かけましょう。鎌倉の紫陽花と言えば北鎌倉の明月院が有名ですが、今回は長谷・極楽寺あたりを歩きます。
江ノ電に乗り長谷駅で下車。まずは長谷寺へ。このシーズンは大変な人出が予想されますので、出来れば開門の8時を目指して行くのがベスト。境内の高台にある散策路を2000株以上の紫陽花が色とりどりに覆い尽くすその贅沢きわまりない光景に、思わず言葉を失います。いろいろな種類の紫陽花が植えられているので、比較的長い期間楽しむことができるのもうれしいですね。
次に向かうのは光則寺。長谷寺と比べればだいぶ落ち着いた雰囲気のはず。写真のように本堂を彩る紫陽花の他にも多種多様な紫陽花が咲き、見る人を飽きさせません。一つ一つじっくりと観賞し、お気に入りの紫陽花を見つけて下さい。
光則寺を出たら、収玄寺手前の路地をゆるゆると辿り、御霊神社の境内へ横から入ります。踏切の目の前に位置するこの神社で『江ノ電と紫陽花』を撮ろうとシャッターチャンスを狙う人たちも多いんですよ。鳥居を抜けて踏切を渡ると老舗和菓子店・力餅家の横に出ます。そこには、紫陽花の中で佇む赤い一号ポストがひとつ。じんわりと心に滲むような、忘れられない光景です。
力餅家の角を右に曲がり先へと進みます。虚空蔵堂あたりでは、歩道にかぶさるように咲く大きな紫陽花が楽しめます。ほどなく成就院へ到着。色鮮やかな紫陽花が両脇を埋め尽くす108段の石段を登りきって振り返ると…目に飛び込んでくるのは紫陽花の向こうに輝く由比ガ浜の海!雨上がりの青空が良く似合う、鎌倉らしいとびきりの光景が広がります。こちらもかなり混雑しますので、ゆっくり観賞できなかった方は、朝早い時間に再チャレンジしてみては? ※2007年成就院は、崖崩れ防災工事の影響で紫陽花がご覧いただけません。ご注意下さい。
お帰りは極楽寺駅から江ノ電に乗って。車窓越しに紫陽花を眺めながら帰るのもまた楽し、ですよ。
〜鎌倉ケーブルテレビ・チャンネルガイド2007年6月号掲載〜
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