鎌倉好き集まれ!いいねぇおじさんさんの鎌倉リポート・第313号(2008年10月3日)

◆ 北鎌倉 / 東慶寺

◆ コスモスの色もつれあひ…

   【コスモス】

                      雲あれど無きが如くに秋日和  (高浜虚子)

           前号からの続きです。
           浄智寺で布袋尊のお腹を撫でて元気を頂き、次に花の寺松岡山東慶寺を訪ねました。
           ※ 以下の写真は10月3日撮影したものです。

     

◆ 萩白きことに栞の…

   【参道の景色】

   【白萩】

     
    静寂や果たしてありし秋の声 (高浜年尾)         萩白きことに栞のありにけり (後藤夜半)

◆ 油点草紫出過ぎても…

   【油点草】 

   【 芒 】

          油点草紫出過ぎても居らず (中谷楓子)        一叢の芒粗ならず蜜ならず (深見けん二)

             参道中程松ヶ岡宝蔵前付近は、秋の花々の競演でした。
             コスモス・吾亦紅・油点草・秋明菊・芙蓉・桜蓼・大毛蓼・紫苑など等…。

   【秋の空とコスモス】

   【宝蔵前のコスモスと秋明菊】

◆ 風ふけば紫苑なだれて…

                        風ふけば紫苑なだれて淡々し  (告下春一)

             金仏さまの背後にある菖蒲田には紫苑の花が見頃でした。
             手前の紅い穂状の花は大毛蓼です。白蓮舎の前には犬蓼の花も咲いていました。
             故郷では赤まんまと呼んでいましたね。

◆ 木犀やはかなかりける初恋の…

   【宝蔵前から白蓮舎を望む】

   【門前の銀木犀】

              木犀やはかなかりける初恋の人とあひ見し袖垣のおもふ  (木下利玄)

      橙黄色の花を付け芳香が強い方が金木犀ですが、淡黄色の花を付ける銀木犀は香りが薄いようです。

◆ 樹を洩るる秋日が風に移り居り (松住清文)

   【風船葛・鎌倉街道沿いにて】

   【葉鶏頭・鎌倉街道沿いにて】

   ふうせんかづら体のどこも昼深く (松本文子)        葉鶏頭落暉に彩を重ねけり (越沼節子)

     秋日和の北鎌倉、秋の花々を堪能した一日でした。
     日が翳ってくると少しひえびえとして来るようです。秋の日は「つるべ落とし」早めに帰るとしましょうかな。

                                                      おわり