鎌倉好き集まれ!山田海人さんの鎌倉リポート・第217号(2007年1月10日)

ロウバイのストラテジー

 正月に咲く数少ない花はソシンロウバイです。

 
 花はやや下向きに咲いています。

 その花などをよく観察すると・・・・
 実が残っていました。 この偽実の中に本物の実

 が数粒入っています。 どうして実がなったので

 しょうか? メスの花に花粉が運ばれてきたのです。

 でもこの時期、花粉を運ぶ昆虫はほとんど見ませんよね。
 花の奥にしっかりめしべが見えるのが

 雌花です。 探さないと見つからないほど

 少ないです。
 こちらは一杯咲いている雄花です。

 雌花は数十個に対し、雌花は1~2個でしょうか?
 見つけまし冬のハチ! しっかり蜜を吸っています。

 そして花粉を付けています。 そうです。ロウバイは

 かぐわしい香りで少ない昆虫を誘っていたのです。

 ある時は雨宿りにも誘っているように中は濡れません。
 しばらくすると冬のハエも飛んできました。

 これもなかなか見かけませんが、きっと遠くから

 飛んできたのでしょう。花粉まみれで蜜を吸って
 
 いました。 こうしてロウバイは冬に良い匂いを

 放って子孫を残す戦略(ストラテジー)だったのです。