鎌倉好き集まれ!山田海人さんの鎌倉リポート・第26号(2005年7月11日)

陶製の鎌倉エビ

鎌倉エビの頭部が

 鎌倉の海岸にはいろいろなものが落ちています。
なかでも陶製の鎌倉エビ(イセエビ)は鎌倉らしい
ものの一つです。
 もともとイセエビは鎌倉エビと関東では言われて
いて鎌倉の特産でした。それがお伊勢参りが盛んに
なってから今のイセエビと言われるようになってし
まいました。 鎌倉エビと呼ぶのが元祖であり、本
場であった鎌倉での呼び名だと思います。
 鎌倉の海岸に落ちているのは陶製と判るように
表面の塗料がはげているものや一部焼けているもの
もあります。
 しかし、陶製の鎌倉エビを拾うと何か幸せな気持ちに
なります。鎌倉エビは大きくて、立派で、長いヒゲをは
やしていて、腰が曲がるほど長生きで、赤くてきれいで
す。

鎌倉では泥エビと呼ばれています

小さいサイズの鎌倉エビも落ちています

 幾つか集まると大きさも、形も違うことに気づきます。
鎌倉の鳶の親方はこの陶製の鎌倉エビを「泥エビ」と
呼んでいます。
 この画像のは小さいサイズのものです。でもしっかり
鎌倉エビの形をしていてお目出度い気持ちになります。
 幾つか集まるとなぜ鎌倉の海岸にあるのか気になります。

写真を持ってあちこち回って判ったことは、正月飾りの
「泥エビ」でした。 本当にお目出度い鎌倉エビなので
正月飾りに使われ、長生きするように、家が立派に繁栄
するようにと正月飾りに使われていたのです。

 今でも正月飾りに使われていますが、ぼんぼり祭りで
焼かれたりして海へ流されていたものが打ち寄せられて
くるのです。

やっと探り当てた鎌倉エビの正体です。

 この鎌倉エビは鎌倉の海岸で多く拾えますが、隣の逗子、
葉山でも拾えることがあります。

 鎌倉名物の鎌倉エビ、そして立派な姿から名付けられた
陶製の鎌倉エビ、あなたも拾ってみませんか?