鎌倉好き集まれ!山田海人さんの鎌倉リポート・第29号(2005年8月17日)

鎌倉沖の深海の様子

ヨウラククラゲ

 鎌倉の浜に立って沖を眺めると、どこまで海面が
見へますか? ちょっとクイズ風ですが、地球は丸い
ので子どもの目線(海面1m)から見ても4キロ近く
監視員が見ている目線(海面9m)からは10キロ
先の海面が見えています。
 皆さんが見ている海面の下は水深200m以上の
深さですから、そこは深海の世界なのです。

 鎌倉沖の深海には深海性のクラゲが一杯泳いでい
ます。 このヨウラククラゲは細長く、しかも綺麗
です。相模湾650mで撮影しました。
 このクロカムリクラゲは、相模湾の水深650mで
撮影されました。 深海のクラゲに色が付いている
のは、発光するプランクトンなど食べると発光が目
立って、クラゲ自身が大きな魚などに食べられてし
まうので、発光を目立たないよう色が付いているよ
うです。

クロカムリクラゲ

赤くて綺麗なホウズキクラゲです

 こうして相模湾の深海にきれいに咲いたような
クラゲを見ていると花火のようでもあります。
 海底などよりどころのない深海の中・深層で
スローな生き方をしているクラゲ、何か私たちに
語りかけているようでもあります。
 クラゲだけと思っていたら、相模湾水深600mに
いましたオキエビ、赤くてヒゲが長くて全身がセンサー
のようなエビです。
 上を向いているのは明るい海面の方を横切る生き物を
探しているのでしょうか?

 鎌倉の浜から見ている海面の下では、いろとりどりの
深海の生き物達が活き活きと暮らしています。
 近いようでなかなか私たちを近寄せない”深海”そこは
鎌倉の海 アナザー ワールド

上を向いているオキエビ

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