鎌倉好き集まれ!poko fukuokaさんの鎌倉リポート・第58号(2008年2月21日)

古い 絵はがきの撮影場所

去年12月に また鎌倉の古いえはがきを手に入れた。
鎌倉、江ノ島十六景です、その中に、

(鎌倉名所)由比ヶ浜並ニ稲村ヶ崎を望む 
   鶴ヶ岡八幡宮社務所発行

が有った。原文 右から左。
モノクロですが、昔は鎌倉も緑が多かったのが分かります。
最初に これを見たときどこから撮ったものなのか分からなかった。
まず右下に見える鳥居は、八雲神社じゃないかと考えた。
祇園山ハイキングコースの展望台からは、現在 八雲神社の鳥居は見えない、以前は見えたのかと考え、確認のためと一度行って見ることにした。
12月27日に祇園山ハイキングコースの展望台に行ってみた。
八雲神社の鳥居は見えないが現地に立って地形図などと見比べると位置としは合っているような感じがした。
でも ここから撮ったのなら現在でも見えている建物が絵はがきに無い、それは鎌倉教会会堂大正15年(1926)だ。

絵はがきの鳥居部分を拡大

祇園山ハイキングコース展望台より2007年12月27日               レンズ OLYMPUS 40-150mmF3.5-4.5 150mm(35mmフイルムカメラで換算300mm)で撮影を大きくトリミング有り

まあ撮られたのが、大正15年より前かもと考える事もできるが 私の見た感じでは、この絵はがき そこまで古くないようだ。
家に帰り撮影した物を絵はがきと同じ大きさにプリントしてくらべるとどう見ても この絵はがきは、由比ヶ浜の位置から、もう少し展望台より南で撮られているのではないのかと思った。
そしてあらためて、地形図を見る、祇園山ハイキングコース展望台より南で、高台から由比ヶ浜、稲村ヶ崎、富士山が見えるところといえば、光明寺の裏山があるが、ここから見えそうな神社は無い。

材木座鎌倉霊園 2008年2月13日レンズ OLYMPUS 14-45mmF3.5-5.6 25mm(35mmカメラ換算で50mm)で撮影トリミング有り

地形図の神社マークを探しながら見ていくと、五所神社の鳥居ではないのかと気が付く。
でも鳥居の見えそうな場所は、現在 立ち入りができない場所だ。
近くで立ち入りできる場所で、由比ヶ浜、稲村ヶ崎、富士山の見えそうな場所をさがすと、材木座鎌倉霊園が有った。
1月2日に行ってみる、思ったとうりに見えました、絵はがきの場所より高い位置なので山並みが微妙に違います。
すぐ近くには日活映画のスターだった赤木 圭一郎の墓が有りました。
この日は他に立ち入れる場所がないか探しましたが、どうも無理みたいだ。
五所神社にも行ってみました、そして写っている鳥居は昭和2年7月建立なのが分かり、この絵はがきの撮影時期が昭和2年以降なのが分かりました。
この日は朝のうち天気が良かったのですが、天気がいまひとつだったので、材木座鎌倉霊園には この後二度ほど、撮影のために立ち寄りました。
2月21日は赤木 圭一郎の命日 墓前にお参りに来ている人達が10数人来ていました。

青矢印 私の撮影場所
赤矢印 絵はがきの撮影場所推定

地形図の鳥居マークは神社のマークですから、実際に鳥居の有る位置は、もう少し西側です。

撮影カメラはOLYMPUS E-510です。

1/25000鎌倉 大正10年測図 昭和22年印刷より